アンテナの設置例です。



地上デジタル放送用 UHFアンテナ
上の方に付いている魚の骨のようなものが「地上デジタル放送用(470~710MHz)のUHFアンテナ」です。
これは八木式というタイプです。
他にスタイリッシュなデザインの平面アンテナというものもあります。
「受信チャンネル」「偏波面」「動作利得」から、受信する地域に最適なアンテナを選択します。
受信アンテナには最大感度方向(アンテナ正方向)というものがあります。
最大感度方向(アンテナ正方向)の利得から3dB低下する方向をはさむ角度を半値幅といい、半値幅が小さいほど鋭い指向性となります。
【注意点】
・電波が来る方向にビルや樹木などの障害物が無い事。
・電界強度や電波の偏波面(水平・垂直)に適したアンテナを選ぶ事。
・適切な方位角調整を行い、最大レベルで固定する事。
電波が弱かったから素子数が多い高性能アンテナを使ったり、東京スカイツリーに近い場合は逆に感度が弱いアンテナを使ったりします。
東京スカイツリーから電波が飛んできていて、遠い場所だと電波の中継地点があるので、その方向を探さなくてはいけないという事です。
「一般社団法人 放送サービス高度化推進協会」のHPで放送エリアのめやすがわかるページがあるので、参考になります。

衛星放送対応アンテナ BS・CS

下の方に付いている皿のようなものが「衛星放送対応アンテナ BS・CS」です。
4K8K衛星放送を受信するため、右左旋対応アンテナが必要となります。
こちらも方向調整が必要で、かなり念入りに行わないと信号品質が確保できません。
4K8K衛星放送の場合は、従来のBSデジタル放送よりも2dB程度高いC/N(受信品質)が必要との事です。
測定器(レベルチェッカー)で値を見ながら方向を調整します。
弊社では「サン電子 SLC-300K」を使わせてもらってます。
まずは受信レベル(電波の強さ)を見ます。
受信レベルが小さい場合は、ブースターを使って増幅することができます。
受信品質を表す数値として、受信レベルの他に「CN比・BER・MER」があります。
①CN比(Carrier to Noise Ratio)
CN比とは、Carrier(キャリア:信号)とNoise(ノイズ:雑音)の比で、受信した信号の品質を表した数値です。(単位:dB)
高いほど良いです。
②BER(Bit Error Rate)
ビット誤り率といい、0と1で送られたデジタル信号がどの程度誤って受信しているのかを表す数値です。
③MER(Modulation Error Ratio)
デジタル信号の変調誤差比のことをいい、伝送途中に加わった雑音などによりコンスタレーション上の理想点からどの程度ずれているかを表した数値です。(単位:dB)
と、かなり難しそうですが、アンテナの方向を調整すればこれらをレベルチェッカーが自動で測定してくれるわけです。
テレビ受信に関しては「テレビ受信向上委員会」が「放送新技術セミナー」を開催してくれていますので参考にリンクさせていただきます。
自分もそのセミナーを受講して勉強させていただきましたし、このページもセミナー資料を参考にしております。
勉強したい方にお勧めです!